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【7/28発表】令和8年度の最低賃金どうなる?目安公表で見えてきた「今からやるべき準備」

岸和田THREE社労士事務所
7月29日
読了時間: 3分

前回は「プラットフォームワーカーと労働者性」という最新の労務テーマをお届けしましたが、今回は一転して、すべての事業者さまに関わる「最低賃金の改定」についてのお話です。


7月28日、令和8年度の地域別最低賃金改定に向けた「引き上げ額の目安」が中央最低賃金審議会より発表されました。


毎年この時期になると「今年はどれくらい上がるんだろう…」「自社の賃金体系は大丈夫かな」と気になっている経営者や人事担当者の方も多いのではないでしょうか。

今回は、発表された目安のポイントと、秋の発効に向けて今から準備しておきたいことについて、分かりやすくまとめてみました。


今年の引き上げ目安のポイント

今年の改定目安のポイントは、大きく分けて以下の3点です。

  • 全国加重平均で「55円」の引き上げ目安

    全国平均の時給は1,176円となる見込みです。昨年度の66円増に比べるとやや落ち着いたものの、引き続き高水準な引き上げ傾向が続いています。

  • 地域によるランク別の目安

    • Aランク(東京・大阪など6都府県): 54円

    • Bランク(京都・兵庫・北海道など28道府県): 56円

    • Cランク(青森・沖縄など13県): 56円

  • 地域間格差の縮小

    地方(B・Cランク)の引き上げ目安を都市部(Aランク)より高く設定することで、地域ごとの賃金格差を縮小しようという意図がうかがえます。


※なお、これはあくまで中央審議会の「目安」です。実際の改定額は、これから各都道府県の審議会で話し合われ、8月中旬〜下旬にかけて正式決定していきます。


秋に向けて、今から見直しておきたい3つのこと

正式な金額が決まり、実際に新しい最低賃金が適用されるのは今年(令和8年)の10月ごろになります。直前になって慌てないために、今のうちから少しずつ確認を進めておくのがおすすめです。


1. 支給手当を含めた「実質的な時給」の再確認

「基本給は最低賃金を超えているから安心」と思っていても、各種手当の扱いによっては計算方法が複雑になる場合があります。特に、固定残業代や各種手当を支給している場合は、最低賃金の対象となる手当・とならない手当(通勤手当や家族手当、皆勤手当など)を整理し、時給換算で下回っていないか確認しておくとスムーズです。


2. 扶養内・社会保険の加入条件(年収の壁)の意識

時給が上がることで、パートやアルバイトのスタッフさんの中で「扶養の範囲内で働きたい」「労働時間を調整したい」という相談が増える可能性があります。シフトの組み方や採用計画にも影響するため、事前にスタッフさんの働き方の希望をヒアリングしておくと安心です。


3. 業務効率化や公的支援策の検討

賃金引き上げに伴い、人件費の負担感が増す企業も少なくありません。政府も「業務改善助成金」などの支援策を用意しています。設備投資やITツールの導入で生産性を上げつつ、賃金引き上げを図る仕組みを上手に活用するのも選択肢のひとつです。


まとめ

最低賃金の引き上げは、経営者にとって人件費コストの増加という大きな課題であると同時に、「自社の労務体制を底上げし、採用力・定着率を高める絶好の機会」でもあります。


時給をただ上げるだけではなく、このタイミングで「適切な手当の設計」や「業務プロセスの見直し」をあわせて行うことで、人件費の膨張を抑えつつ、従業員の満足度を高める健全な労務管理が実現できます。


秋の正式決定・適用に向けて、自社の賃金構造のチェックや助成金の活用シミュレーションなど、準備を進めてみてはいかがでしょうか。 令和8年度地域別最低賃金額改定の目安について|厚生労働省


 
 

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