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【厚労省・最新公表】運送業の労基署監督指導結果(令和7年)を解説!違反率81.2%の実態と経営者が取るべき対策

岸和田THREE社労士事務所
8月8日
読了時間: 4分

更新日:9月25日

2026年8月6日、厚生労働省より「令和7年に全国の労働基準監督署等が自動車運転者を使用する事業場に対して行った監督指導(立入調査)や送検等の状況」が公表されました。


2024年4月に「改善基準告示の改正」および「時間外労働の上限規制(年960時間)」が適用されてから1年が経過した時点での、リアルな監督指導の実態を示す重要なデータです。


今回は、公表されたデータから見えてくる「労基署が重点的にチェックしているポイント」と、企業が今すぐ取り組むべき実務対策を分かりやすく整理してお伝えします。


1. 監督指導結果の全体像(違反率は81.2%)

令和7年に全国の労働基準監督署がトラック・バス・タクシーなどの事業場(4,123事業場)に実施した監督指導の結果は以下の通りです。


労働基準関係法令違反あり: 3,346事業場(81.2%)


改善基準告示違反あり: 2,188事業場(53.1%)


重大・悪質な違反による送検件数: 67件


調査が入った事業場のうち、実に8割以上で何らかの法令違反が認められており、

非常に厳格な調査が行われていることが窺えます。



2. 主な違反事項(どこが狙われているか?)

公表されたデータによると、労基署が重点的に確認している違反項目には明確な傾向があります。


① 労働基準関係法令違反のワースト3

  1. 労働時間(39.3%):時間外労働の上限超過や36協定違反など


  2. 割増賃金の支払(19.7%):残業代の計算不備や未払い


  3. 労働時間の状況の把握(6.3%):客観的な時間管理の不足


② 改善基準告示違反のワースト3

  1. 最大拘束時間(40.2%):1日または1か月あたりの拘束時間上限オーバー


  2. 休息期間(28.3%):勤務間の休息時間(9時間〜11時間以上)の不足


  3. 総拘束時間(27.4%):年間の総拘束時間上限オーバー


ポイント

「労働時間」と「最大拘束時間・休息期間」が違反の大部分を占めています。

デジタコ(デジタルタコグラフ)の記録と出勤簿・日報との整合性が厳しくチェックされている状況が浮き彫りになっています。



3. 「発着荷主」に対する要請と「荷主特別対策チーム」の動き

今回の発表で特に注目すべきは、運送事業者だけでなく「発着荷主等への働きかけ」についても明記されている点です。


長時間労働や拘束時間オーバーの背景には、荷主都合による「長時間の荷待ち(手待ち時間)」や「無理な配送スケジュールの指定」が存在することが少なくありません。


厚労省では都道府県労働局に「荷主特別対策チーム」を編成し、長時間の恒常的な荷待ちを発生させないよう、発着荷主に対して直接的な要請や周知を行っています。今や荷主企業にとっても、運送業者との取引環境見直しはコンプライアンス上の重要課題となっています。



4. 企業が今すぐ取り組むべき3つの実務対策

今回の結果を踏まえ、自動車運転者を使用する企業(および関連する荷主企業)は以下の点検を優先して行うことをおすすめします。


  1. デジタコデータと労働時間管理の不整合チェック


    タイムカードの打刻時間と、デジタコの運行記録・タコグラフの始動/停止時間にズレがないか確認・是正する。


  2. 休息期間(勤務間インターバル)の確実な確保


    シフト作成段階で、継続11時間(最低9時間)の休息期間が確保できているか再検証する。


  3. 荷待ち時間の記録と荷主との協議


    荷待ちが発生している場合は記録を可視化し、発着荷主に対してタイムスケジュールの緩和や改善を協議する。



まとめ

度重なる指導に応じない重大・悪質なケースに対しては、すでに67件が「送検」という厳しい処置をとられています。


「これくらいは業界の慣習だから」と放置せず、自社の運行管理と労働時間管理の実態を客観的に把握し、早め早めの見直しと改善を進めていくことが重要です。



※出典:厚生労働省「自動車運転者を使用する事業場に対する令和7年の監督指導、送検等の状況(令和8年8月6日公表)」






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