- 岸和田THREE社労士事務所
- 5月7日
令和8年4月より、在留資格「技術・人文知識・国際業務(以下、技人国)」の
審査運用が大きく変わります。
今回の改定では、一部の職種において日本語能力(N2相当)の証明が事実上義務化されることとなりました 企業の人事担当者様が混乱しやすいポイントを整理して解説します
1. なぜ今、審査が厳格化されるのか?
今回の改定の背景には、「技人国」という専門職の資格を使いながら、実際には高い専門性や語学力を必要としない「単純労働」に従事させるといった不適切な運用(不法就労)の
横行があります
こうした事態を防ぎ、在留資格制度の信頼性を担保するため、政府は審査のガイドラインを改定し、客観的な指標として「日本語能力の証明」を求める方針を固めました
2. 「N2相当」の証明が必要になるケース
全ての申請者に義務付けられるわけではありません 対象となるのは、主に以下の条件に当てはまる場合です
対象企業: カテゴリー3または4に該当する機関(新設会社や、源泉徴収税額が一定以下の企業など)
対象業務: 主に言語能力を用いて対人業務(翻訳・通訳、ホテルフロントでの接客など)に従事する場合
証明として認められる基準(CEFR B2相当)】
以下のいずれかに該当すれば、別途資料を提出する必要はありません
日本語能力試験(JLPT)N2以上に合格
BJTビジネス日本語能力テストで400点以上
日本の大学・専門学校を卒業、または日本の義務教育を修了し高校を卒業している
中長期在留者として日本に20年以上在留している
3. 更新申請やエンジニア職への影響は?
エンジニアや技術職: SE、機械設計、経理など、日本語による高度な対人コミュニケーションが主目的でない職種については、原則として今回の証明は求められない見通しです
現在すでに在留中の方: 継続して同じ業務に従事している場合の更新申請では、原則として提出は不要です ただし、転職や職務内容の変更によって対人業務が主となる場合には、更新時であっても提出が必要になります
4. 実務上の留意点:カテゴリー3・4の企業様へ
今回の改正では、日本語能力の証明以外にも「所属機関の代表者に関する申告書」の提出が新たに義務付けられます
これにより、企業の適格性や事業の安定性についても、これまで以上に詳細な説明が求められることになります
当事務所からのアドバイス
「その業務に、なぜその能力を持った外国人が必要なのか」という採用理由の合理性が、より厳しく、かつ客観的に審査されるようになります
実務上は日本語が堪能であっても、合格証を持っていない従業員の方がいらっしゃる場合は、将来的な更新時のリスク回避のためにも、
早めに日本語能力試験(N2以上)を受験しておくよう促すことをお勧めいたします



